もしも小さな夜明けがあるなら
そのとき目覚めたい
ものの選別が下手な人間にとって
ものの細やかさを見てしまう人間にとって
世界は大き過ぎる
皆でたったひとつを共有するために
太陽が大きい 空が大きい
生きている時間をを見失わないために
暗い夜があり 明るい昼がある
心が生まれ変われるように
新しい陽が昇り 新しい日が始まる だから
夜明けもまた大き過ぎる
自然の動きが無機質に感じてしまうとき
気持ちが揺れないように構えているとき
薄目を開けるだけで見られるような
ほんの小さな夜明けが欲しい
それはもしかすれば 夜明けという名の
大切な人間かもしれない思い出かもしれない
胸をぴたりと閉じてしまったあと目覚める勇気となる そんな
小さな夜明けが どこにあるだろう
コメント