須江京

春より前には闇がくる 希望の見えない闇がくる 心を閉ざす闇がくる 春より前には波がくる 明日も見せない波がくる 心を荒らす波がくる 春より前には罪を知る 約束果たせぬ罪を知る 心をかざし罪を知る 春より後にはなにもない 春より前のことはなに...

あのときのように生きたい 繰り返すフレーズ あのときのように あのとき とてもよかったときのように 繰り返すあなた あなたは あのときのようには生きられない あのとき いまではないとき いまを暮らさないあなたには あのときのように生きたい ...

だれのことも羨ましく感じない そう、腹から思えるとき 幸せについて語っていいと思う

なんでもいいんだよ 何歳でもいいんだよ 自分なんて どこにいてもいいんだよ だれといてもいいんだよ 自分なんて 自分自分自分自分て 難しくするなって 宇宙があって地球があるらしいんだし 自分も同じようなもんなんだよ 悲しかったら自分は分子 ...

明けない年はない だからどうした だからどうなる なにを喜ぶつもり なにを待ってるの 明けない年はないよ 当たり前だよ でも無責任はいけないよ 日々を楽しんで いつもいまを楽しんで そうして新しい日を重ねる じゃなきゃ 人生に対して無責任だ...

食べてみよう 妬み酒 罪悪感サラダ 怒りのソテー プレッシャーのグリル 悲しみミルフィーユ 劣等感シャーベット 勇気の赤ワイン 肯定チーズ盛り合わせ 余裕パン 希望コーヒー、安心シュガーたっぷりで 食べちゃえば同じ 噛んで噛んで味わって 食...

1日は0時から始まる 昨日は0時に終わる 重なる一瞬がある わたしは0時に始まらない わたしは0時に終わらない 重なる瞬間なんかない のに 0時ってものは勝手にわたしを刻む 0時ってものから自由になりたい

あたしはさ 月をみくびってるの ううん 月のこと、みくびってやってるの 万人にお願いされて断れずぱんぱんに丸くなってさ うさぎに騙されちゃって堂々と居座られてるしね レンズなんか向けられてきらきら光ったりまで 地球に頼まれてたまに色だって変...

騙されたり 笑われたり 頻繁にある わたしはとても単純だから 落ち込んで悩んで気に病む だけど 起こったことを恨みはしない だって わたしはとても単純だから たまには考える機会があるようにって 用意されてるんだと思うから わたしはとても単純...

朝陽を浴びた いい匂いがした気がした 歌を半分くらい口ずさんだ 縁ってなんだろうと考えた 大きいあくびをした 髪を丁寧に洗った 傷付いた頃を思い出したりした 繰り返し観た動画をまた観た ケセラセラと思った 心から思った さざめく街中の音を聞...