須江京

どうして猫が好きなのか忘れたよ いや忘れたんじゃないよね 忘れたよ 違うでしょ 忘れたよ ねえ 忘れたよ 好きだよね 知らないよ ううん好きだよね 知らないよ わたし知ってる 知らないよ 知ってる しつこいんだよ忘れたよ知らないよ わかるよ...

あした いきてるか うんめいだから えらべない おとなもこどもも かんがえても きにしても くやんでも けんかしても こわしても さみしくても しらけても それを ただ ちょっとずつ つなぎあわせると てのひらに とげがささって なんだって...

齢おんとし 弱いよ 弱いおんとし 齢よ 世は良い 弱いかもしれないけど 与が良い 余が良い 代が良い 酔が良い 弱いかもしれないけど 齢は良いのだと そんなふうに歳を重ねて 齢になれたら良い 強いよ

罪悪の感で酩酊し 憂き日々続く 観念の感で号泣し 浮き世々続く 善悪の線は崩壊し 罪ただ綿々と 瞬光の線は散り去り 闇また暗々と 幸せ時の境は何処だったのか 縷縷、咲き生きることが可能だったなら 縷縷、悔やみ生きることはなかった

わたしの 無益さ 拙さ うまく生きられない気質すべて みんな許してくれる だけど きっと だれもわたしを信じてくれてない 逆ならわたしも信じない だけど きっと わたしはみんなを許し続ける なんのため だれのため

生きていればいい 嘘がなければいい それさ正直大人になって それほんと　それなって 騙された気になったよ いちどなったよ 開き直れる精神のきみには わからないかもしれないことだよ？ 生きていれば嘘をつく だれかのために　時や命を守るために ...

だれか言ってたよね わたしたちには「今」しかないって だから一瞬過去も一瞬未来も未決定だって だから満たされた気持ちで「今」を維持しろって だれか言ってたよね わたしたちの時間概念は間違いだって つまり過去があって未来に向かうだけじゃなくて...

かかわる人間が増えるごとに 新しい人格が必要になる。 そりゃ、しんどいわ。 絶望は、数でいうとゼロである。 なにとかけるも、 無の方向を目指す力である。 今日が終わるときに 今日は何ができたと言えるかを 自分の人生の中に組み込んでよいと思え...

あなたが頑張った先は　何がありますか 平和？　家族？　お金？　愛？ でも歩道橋の下の繋がれた大勢の人 大行進 あなたはちっとも　良い顔していません 笑いませんか　笑いましょう もしも楽しいなら 笑いませんか　笑いましょう あなたの　顔が　見...

芸術としてものを残すとは、 心がここに居た、っていう主張かもしれない。 心の存在確認。 精神の存在確認。 それ以外ではないと思う。