毎日座っていた場所から見える 連なり
夕刻 初めて気付く
その山を見た
その輪郭は女の髪
桃色の背景を背負い走る
女の波打つ長い髪
動かぬ曲線に 時の流れ
わたしの日々もまた、流れる
昨日座っていた場所から見えた 連なり
雨降る中 気付いた
その山を見た
その山肌は男の心
乾いた欲に絶えず手伸ばす
男の欲
凍える表面に 命の強さ
わたしの体もまた、生きる
日中座っていた場所から見える 連なり
星空の下 わたしは赴いた
その山を目指した
その距離はわたしの憧れ
黒と青にて分裂する頂一点への
わたしの憧れ
届かぬ聖地に永遠を感じるように
わたしの未来もまた、先を知らない
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